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「――どういうことだろうな。人形は感じないように出来ているはずだが」
【あらすじ】
母を病で亡くしたアンジュは父に引き取られ、厳しい義母に疎まれながら息をひそめるように日々を過ごしていた。ある日、アンジュは古美術商に売られてしまった亡き母の形見を探すために屋敷を飛び出し、車にひかれそうになったところを一風変わった研究者・ヒラガに助けられる。「助けてもらったお礼を」と申し出たアンジュは山奥にある大きな屋敷にひとりで暮らすタカヤの元に『人形』として預けられることに。
半ば強引に預けられたアンジュに不信感をあらわにするタカヤは身体検査と称し、目の前で服を脱ぐように命じ、冷たい視線に恥じらいながらもアンジュは秘められた女の園を開かれ、快楽を教え込まれていく。孤独な2人の出逢いから運命の歯車はゆっくりと廻り始めてーー。
日本文化と西洋文化が入り混じった「明路(めいじ)時代」という架空の時代を舞台にした和風歴史ファンタジーになります。昔から歴史(ファンタジー)作品が好きでよく読んでいたので、自分にとって初めてのTL、そして初めてのオリジナルとなる作品で自分の好きなものを描くことが出来て、とても嬉しいです。表紙・挿絵は弓槻みあ様に描いていただきました。かっこいいタカヤに可愛いアンジュ、そしてキーワードとなるものも盛り込んでいただきと、本当に素敵な表紙をありがとうございます。
またいくつかの配信先のあらすじ内に「冷えた心を、寄せ合い、暖め合い、そしていつしか…」というキャッチコピーを書いていただいているのですが、個人的にとても気に入っています。仕事として作品を書かせていただく前から作品を書く際には自分なりにテーマを決めていたのですが、この作品のテーマは「変化」になります。なのでキャッチコピーは作品の世界観などを表現しているもので、本当に嬉しかったです。
息をひそめるようにして生きてきたアンジュ、山奥にある屋敷にひとりで暮らしていたタカヤ。そんな2人が互いに出逢ったことで、どう変わっていくのか。 恋愛はもちろんですが、2人の変化にも注目して読んでいただければ嬉しいです。
どうぞよろしくお願いいたします。